朝起きてスマホを開くとたまに残っている『非通知設定』の着信履歴。
平日はもちろん、休日であっても目覚めの悪い朝になってゲンナリしてしまいますよね。
『誰が』、『どんな理由で』かけてきたのか分からないところに恐怖さえ感じる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は『非通知電話』の目的と、『非通知電話』への対応策について解説します。
この記事を読めば『非通知電話』への不安が解消するので、ぜひ最後までご覧ください。
朝5時早朝の『非通知電話』は特殊詐欺か!
『信用調査』の場合もあるが、『特殊詐欺』の可能性が高い!
銀行、クレジット会社などが「顧客がしっかりと返済できるか」を調査すること。
調査内容は『人柄』『経歴』『勤務先』など多岐にわたるが、『電話をかけての電話番号確認』もその一環。
なお、調査自体は別の専門業者。
『非通知電話』により「この人物は回線が生きているから電話料金が払えている」という情報が入手できるので、お金を回収する側にとっては有益な情報です。
信用調査による電話は「すぐに着信が切れる」ことが特徴ですが、早朝・深夜にまで行われている可能性は低いです。
よって、時差のある海外からの『特殊詐欺』につながる電話だと疑うのが妥当な判断でしょう。
例えばアメリカから『16時』に日本へ電話をかけると、『5時』に電話を受けることになりますが、相手にとっては活動時間なので不自然な時間帯ではありませんよね。
しかし、個人が『非通知電話』の相手を特定することは不可能なので推測することしかできず、被害にあって初めてわかる厄介な問題です。
『非通知電話』に出たらどうなる?
警察を名乗る詐欺の被害にあう
岩手県内の各地で『非通知電話』で警察官を名乗り、「捜査機関専用の口座に一旦振り込んでほしい」などとだます
劇場型オレオレ詐欺の被害が報告されています。
警察庁も「非通知電話には出ない工夫をしましょう」と注意喚起をしているので、警察官が『非通知電話』をかけてくることはありません。
『NTTファイナンス』を名乗る不審な自動音声電話
実在する会社を名乗り、国際電話からの着信、自動音声ガイダンスによる架空の未納料金を請求する詐欺が発生しています。
2024年1月時点での『NTTファイナンス』からの報告によると、ひと月あたり約1600件の被害が発生している模様。
『NTTファイナンス』側も「国際電話によりお客様に連絡をしたり、未納料金等の支払いを案内することはございません」と声明を出していますので素直に応答しないようにしましょう。
警察庁を名乗る詐欺被害にあう
島根県の奥出雲町では『非通知電話』で「あなたに逮捕状が出ている。LINEで連絡を取る。」
といった文言から警視庁を名乗り、SNSで連絡を取るように仕向ける詐欺事件が発生しています。
『非通知電話』による詐欺被害は、地方・都心部に関わらず全国各地で起きている悩ましい問題ですね。
『非通知電話』へのユーザー対応策まとめ
非通知電話への対応は『無視』を基本とする
警察や市役所といった行政機関も推奨する『着信が来ても出ない工夫』をすることが重要です。
つまり、固定電話・スマホの設定を変更して『非通知電話』の着信を拒否しましょう。
【固定電話の場合】
- 電話機に『非通知拒否機能』が搭載されていれば設定変更する
- 電話番号を通知してかけ直すよう音声メッセージで応答するナンバー・リクエストの契約をする(有料)
【スマホの場合】
「iPhone」
- 設定アプリを開く
- [電話]をタップ
- [不明な発信者を消音]をオンにする
「Android」
- 電話アプリを開く
- [︙]マークのその他アイコンから[設定]を選択
- [設定]から[ブロック中の電話番号]を選択
- [不明な発信者]のスライダーをオンにする
非通知着信に出る場合はお互いに『事前の示し合わせ』をした場合のみ
それでも『非通知で電話を受け取りたい』、または『非通知で電話を受けなければならない』状況は存在します。
- 診療予約の確認や診察の変更通知など、患者の健康情報が漏れる可能性がある医療機関からの電話
- 訴訟などに関連する情報を含む内容で、第三者に情報が漏れるリスクを抑えるための法律事務所からの電話
- 契約内容の確認やサービスの変更の通知など、顧客の個人情報が含まれる可能性があるサービス提供会社からの電話
このようにプライバシーの保護を目的として、医師や弁護士と『事前の示し合わせ』をしていた場合のみ『非通知電話』に出るとルールを決めておくことで、それ以外の『非通知電話』に悩まされることはなくなるでしょう。
まとめ
身に覚えのない『非通知電話』による着信はすべて『特殊詐欺』だと判断して無視することを徹底しましょう。
発信者側の非通知設定はあくまで『プライバシー保護』のために存在する機能なので、『非通知電話』は事前に示し合わせをした相手とだけ行うものだと決めておけば非通知の着信に悩まされることはなくなります。
2024年4月から携帯電話不正利用防止法の改正が行われ、少しずつ政府は規制強化を強めてはいますが『非通知電話』による詐欺被害が劇的に改善される内容ではありませんでした。
「プライバシー保護」と「通信の透明性や安全性」のバランスをとることが、どれだけ難しいかを痛感させられる悩ましい問題でもありますね。